電通の発表によると、2023年のネット広告売上は過去最高の3兆3,300億円と推定され、全広告売上の45.5%に上り、マスコミ4媒体(テレビ、ラジオ、雑誌、新聞)の売上を1兆円以上も上回っています!
そこで従来のアナログ広告とネット広告の違いについて簡単に解説いたします。
新聞社だから分かる、アナログとネットの違い
弊社は新聞メディアからスタートしたので、新聞にフォーカスしてお話します。
新聞の購読者は一般的に固定されており毎日(あるいは毎週)同じ方が読んでますよね?つまりターゲットが明確になります。読者が固定されているため、不特定多数に送るネット広告に比べて有利な面もあります。
また、情報源としての信頼性や、社会的影響力に関して新聞はネットを大きく上回るというデータもあります。企業広告やブランド広告には有効な手段と言えます。
しかし弱点も。若い人たちに新聞を読まない習慣が広まっています。中高年へのアプローチは強いものの、若年層には弱いというデータがあります。 また効果測定が取りにくいというのは大きなデメリット。投資対効果の読みにくさが、アナログ広告投資の壁になっています。
ネット広告の利点
アナログ広告に比べると自社の予算にあったコストで広告を始められます。運用型広告(※1)やリスティング広告(※2)では月額の上限額を設定することで、予算内で高い広告効果が期待できます。
「会社員」「年収○○円以上」「関東在住」といった属性ではなく、ネット上の行動からその人の購買志向を読み解きます。「自動車の情報を探している」「ブランド物のコスメを探している」などの行動からターゲットを推定し、より効果の高い広告を表示することができます。
他にも
- 短期間でたくさんの人に接触でき短期間で広告効果をだせる
- データ測定や分析が可能
- 費用対効果のコスト算出がしやすい
などがあげられます。
※1:運用型広告
特定のサイト、枠を指定して購入するのではなく、広告主が予算や、配信内容、配信先を自由に変更できる。また広告を配信したい特定のターゲットにのみ露出できる。
課金方法もクリック課金、インプレッション課金などがあり、その金額もオークション(入札)によってリアルタイムで変わる。
※2:リスティング広告
検索結果に連動して表示される広告。広告主はあらかじめ検索ワードを指定し、その単語で検索された時のみテキスト広告を表示する。クリック型課金式が多く、クリックされるごとに課金が発生。広告主が指定した単価で入札し、設定した上限額分の回数を達成するまで表示される。
ネット広告のデメリットは?
データ分析で効率的な広告を運用には専門知識が必要となり、人材の育成が必須となりコストがかかります。
多くの運用型広告ではRTB(リアルタイムビッディング=自動入札システム)で価格が決まるため、競合が多いと単価が高額になる場合があります。
また運用型の場合、想定しないサイトに広告が表示され、ブランド棄損につながる場合があります。実際、海外大手企業の広告が、人種差別を煽る動画に表示され、不買運動につながったこともあります。
ネット広告の場合、これらのリスクも考える必要があります。
アナログ、ネット広告の比較
メリット、デメリットを一覧にまとめてみました。参考にしてください。
アナログ広告
メリット
・ 信頼性が高い
・ ブランディング効果が高い
・ 中高年層へのアプローチが強い
デメリット
・ 効果測定が難しい
・ 若年層へのアプローチが弱い
・ 単価が高い
ネット広告
メリット
・ 短期間に効果を出せる
・ 細かいターゲティングが可能
・ 動画などリッチコンテンツで訴求
デメリット
・ 高齢者へのアプローチに弱い
・ 効果測定には専門知識が必要
・ ブランド棄損のリスク