金融機関の検索課題を解決するFAQシステム
2007年にシリコンバレーで創業し、2022年に株式会社Helpfeelへと社名変更した当社は、AI検索FAQシステム「Helpfeel」を提供しています。特に金融機関からの支持が厚く、地方銀行を中心に十数行に導入されています。
――「Helpfeel」が金融機関に選ばれる理由はなんでしょうか?
曾我様 独自の意図予測検索という技術による高い検索性が好評です。金融業界は専門用語が多く、例えば「ハンコ」「印鑑」「届出印」のように同じ意味でも多様な表現が存在します。従来のFAQシステムでは、この「言葉の揺れ」が検索の障壁となりがちでした。
「Helpfeel」はこの「言葉の揺れ」を吸収し、ユーザーがどのような言葉を使っても適切な回答にたどり着けるため、お客様から高い評価をいただいています。
金融業界への戦略的アプローチとFIT出展
―― なぜ金融業界をターゲットにしたのですか?
伊吹様 既に銀行での導入実績があったことに加え、予測検索技術が、専門用語が多く「言葉の揺れ」が多い金融業界で特に効果を発揮すると考えました。また、問い合わせ対応に対する課題も、他業界よりも強いと判断し、注力すべき業界と位置付けました。
―― 金融業界へのリーチにおいて、どのようなアプローチが有効だと判断しましたか?
曾我様 専門紙の活用が有効だと判断し、特に地域金融機関へのリーチに効果的とされる「ニッキン」(日本金融通信社)に注目しました。そこで同社に相談した際に金融機関専門の展示会「FIT(Financial Innovation Technology)」を紹介いただきました。
2021年はHelpfeelが本格的にマーケティング活動を強化し始めた年であり、FITへの出展は、この戦略的な動きの一環でした。
金融機関向け展示会「FIT」出展の成果
――FIT初参加の感想はいかがでしたしたか
曾我様 2021年にセミナー協賛のみでFITに参加しました。コロナ禍の影響下でしたが一定の金融機関のリードを獲得するなど手応えを感じました。その結果、翌2022年には本格的な出展を決めました。
―― 翌年からブースも出されましたがどのような成果がありましたか?
伊吹様 セミナー会場から誘導した来場者でブースが溢れかえるほどの盛況ぶりを見せ、多数の名刺を獲得できました。これらがその後の商談へと繋がり、セミナー協賛がリード獲得に非常に有効であることを実感しました。
―― 獲得リードは、他の展示会と比較しどのような特徴がありますか?
伊吹様 一般的な大規模展示会では獲得リードに占める金融機関の割合が2〜3%と低い一方で、FITは業界特化型のため、獲得リードの約50〜60%が地方銀行や信用金庫といったターゲットとする金融機関です。この業界特化の強みが、効率的なリード獲得に大きく貢献しています。
――商談や成約率はいかがでしょうか?
伊吹様 イベント経由で獲得する金融機関の成約のうち、半数以上がFIT展経由であることが判明しています。金融機関の担当者は「FITに出展しているなら」という信頼感からブースへ足を運んでくれるため、商談化の可能性が非常に高まります。さらに、来場者に決裁権を持つ方が多いことも、成約に繋がりやすいFITの大きな強みです。
―― 事務局のサポート体制はいかがでしょうか?
曾我様 事務局は心強いサポートを提供しています。電話で問い合わせるとすぐに担当営業に繋いでくれるなど、主催者と出展社との距離が近く、密な連携が可能です。この手厚いサポートがあるからこそ、出展側はイベントの解像度を高め、万全の準備で臨むことができています。
(※掲載内容は取材当時のものです。)